2009年4月20日 kazuipress

英国、ドイツ旅行

3月17日(火曜日)より28日(土曜日)の間、英国、ドイツに出かけました。
今回の旅行は、父重蔵の米寿の祝いも兼ねて、敬愛するヘルマン・ツアップ氏との再会と、各種会合への出席、見学、取材などなどです。ロンドン在住のグラフィックデザイナー河野英一さん、フランクフルト在住のライノタイプ社タイプデザイナー小林章さんのご配慮の元にグラフックデザイナーの立野竜一さんの協力で実現しました。
余りにも思い出が多すぎてどこから何について感想を述べて良いか解りません。
特筆すべきことはドイツ訪問で約30年ぶりのツアップさんと父との再会でした。長い間、手紙等のやり取りだけでしたが、年月を乗り越えて来た2人のやり取りに青年同士のような高揚を感じました。
私は昨年90才のお誕生日を迎えられたツアップさんに作品を渡すことができ、またその作品の別バージョンにサインをしていただき感激の時を過ごしました。
英国ではHand & Eye letterpress訪問でしょうか。17年前に創業された活版印刷会社です。その仕事に対する姿勢、質の高さは共感するところ多く当社の印刷物に対してもお褒め戴き、互いの良質の活版印刷に対する向上の気持ちを新たにしました。
あと数社ロンドンには活版印刷所があるそうですが、どこもレベルが高い組版、印刷を心掛けているそうです。でも、一番の収穫は河野さん小林さん、立野さん達と一同に、タイポグラフィについて夜遅くまで語らい色々な体験をともにしたことでしょう。井上嘉瑞さんが日本に落とした一つの種が父を通じて広がりつつあることを実感した旅でした。どこの訪問先でも父を歓迎していただき、また協力した戴いた皆様に感謝の気持ちで一杯です。

上がツアップさんへの誕生プレゼント、下が直筆サイン。書体はツアップさんの書体デザインの中で最後に金属活字となった「ZAPF CIVILITE」
Zapf.jpgZapf-サイン*.jpg