2013年1月1日 kazuipress

新春ご挨拶 2013

新年明けましておめでとうございます。
昨年はいろいろな出会いがあり、実り多い一年でした。

年末に『世界の美しい欧文活字見本帳 嘉瑞工房コレクション』をグラフィック社より刊行いたしました。
今ではあまり見られない金属活字の資料集なのでどのような反響があるか不安でしたが、各方面からお褒めをいただき感謝しております。デジタルフォント、デジタルデザイン全盛の世の中ですが基本的な文字、組版の美しさは変わらないのではとの思いを実感しました。
良い欧文文字、良い組版を私はこれらの資料からも学びました。理屈も大事だけれど良いものを感じる心、目指す姿勢が大事だと思います。今年最初のTypetalksはこれらの資料の一部を実際にご覧いただく機会にしました。奮ってご参加ください。

また、昨年は欧文組版といろいろな分野を結び付けるご要望をいただいた1年間でした。14年目の武蔵野美術大学、3年目の東京学芸大学での特別講義を始め、1年間に渡る「パッケージデザイン」、他にも「Webデザイン」、「カリグラフィ」、「印刷会社向け」の欧文組版セミナーを数多くさせていただきました。私はそれぞれの分野の専門家ではありませんし、それぞれ要望も違っています。でもセミナーで感じる事は、「気づき」のような気がします。知識やルールも必要だけど、これで良いの?もっと良くしたいけど、どこが悪いか解らない。そのために気づくことの大事さを解って欲しくてセミナーを続けています。今年もいくつかの講座が決っています。短い時間で全てのことを伝えることは難しいけれど、気づくことの大事さは伝えられる気がします。私自身も研鑽を積み解りやすく、そして楽しい欧文組版の話をお伝えできればと思っています。

昨年暮れからいくつかの新しい計画の芽生えを感じています。
もちろん活版印刷を基本としながらも新しい試みにもチャレンジしていきたいと思っています。

今年の当社の年賀状です。
「世界の美しい欧文活字見本帳」のp.17とp.22-23の事例を参考に、メインの書体はp.70-71のNormandia Outlineを使用しました。

今年もよろしくお願い致します。
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